こんにちは。パッチワークキルト作家のmiwazouです。
私は子供のころから手芸が大好きでした。
母が洋裁、編み物、押し絵など、ものつくりをよくしていたので、その影響もあったかと思います。母が作っているのを横で見ていて、すごく興味をもって、「私もやりた~い」と言って教えてもらっていました(洋裁はやらなかったのですが)。
レッスンバッグを作ってアップリケや刺繍を施したり、母からもらったあまり布でぬいぐるみを作ったり、母が断念したキットの刺し子作品を作ったり、かぎ針編みでポーチを作ったり。
そんな私が、どのようにしてパッチワークキルトにはまっていくことになったのかをお話したいと思いました。
学生時代のお友達の何気ない一言
大学生だったころ、実家を出て一人暮らしをしているお友達がいました。
彼女は家庭的な一面を持っている人で、自炊もしていたし、すごくきちんとしている人でした。手芸も好きで、私のポケットティッシュケースも作ってくれました(^^)。
いつだったか、その彼女とおしゃべりしていたときに、「私、パッチワークに興味があるんだよね~。いつかやりたいと思ってるんだぁ。」って言いました。
当時、私はパッチワークはよく知らなくて、なんとなく生地を縫い合わせて作品を作るんでしょ、ぐらいの認識しかありませんでした。なので、彼女がそんなことを言った時も「えぇ?なんで!?パッチワークって布を縫い合わせるだけじゃないの!?」みたいな反応をしてしまった記憶があります。(今から思えばひどい話です。。。)
私がそんな反応をしてしまったせいではないと思うのですが(^^;、学生時代に、それ以外に「パッチワーク」の話をしたことはありませんでした。
本屋さんで見た初めてのパッチワーク
大学を卒業して、IT系の会社に入社しました。実家からは遠いところの会社だったので、私は実家を出て一人暮らしをすることになりました。といっても。最初の2年間は、同期のお友達と会社の寮に入っていたので、一人暮らしを始めたのは、3年目ぐらいからなのですが。
寮にいたときは、いつでも誰かがいるので、時間があるときはお友達とおしゃべりしたり、時間を持て余すっていうことはあまりありませんでした。
しかし。一人暮らしになると、仕事が落ち着いているときなどは、一人でおうちにいると時間を持て余してしまって。
ふと。何かないかなぁ~と、会社の帰りに駅前の本屋さんに寄ってみました。
なにかおもしろいのはないかなぁって、ふらふらと見て歩いていました。そのときに、ふと学生時代にお友達が言ってたパッチワークが気になりました。彼女がやりたいというなら、なにか魅力があるのかもしれない、とふと思ったのでした。
手芸の本のコーナーに行ってみると、パッチワークキルトの本もいくつかあったので、ちょっと見てみました。
本をぱらぱらとめくってみると、すごくかわいい小物がたくさん載っていました。
「めっちゃかわいい(^^)」
よくよく見ると、確かに技術的にはそんなに難しいものではなく、小さな端切れを縫いつなげている、という感じです。なのですが、それがすごくかわいかったのです。
「これ、やりたい!私も作りたい!」
ってなりました。
早速、初心者さん向けの本を1冊買って帰りました。
独学で始めてみた
早速作りたくて、準備をしました。
お裁縫道具は、学校の時に家庭科の時間に使っていたお裁縫箱を持ってきていたので、これを使うことにして。手芸屋さんに行って、パッチワーク用の端切れセットと、いろんな色の糸のセットを買ってきました。
早速、買った本の一番最初の作品を作ってみました。
ナインパッチという、小さな正方形の生地を縦3枚、横3枚の9枚つなげる、というパターンでした。できたナインパッチのパターンとキルト綿、裏布と3枚を重ねてキルティングしました。これを使って、ピンクッションを作りました。
初めてのパッチワークキルトの作品です。自分で作ったものなので、大変なひいき目で見るので(汗)、とてもかわいくできたと、すごく満足でした。
縫い合わせる作業もキルティング作業も、とても楽しめました。もっといっぱい作ってみよう!ってなりました。
本に載ってた作品は、ペンケース、巾着、コースターなど、気になった作品を順に作っていきました。すごく楽しく作ることができたし、作品ができるたびに達成感があって、どんどんはまっていきました。
斉藤瑤子さんの作品と出会った
そんな感じで、独学で、なんとなく我流で作ることを楽しんできたのですが。。
当時、スカパーで「ケイコとマナブチャンネル」というのがありました(今もあるのかな..?)。お料理とか手芸とか園芸とか、ちょこっと勉強できる番組をやってるチャンネルです。イメージ的には、今のNHKの「すてきにハンドメイド」みたいな感じかなと思います。
これで、パッチワークキルトをやる、ということを知り、見てみました。
講師は、パッチワークキルト作家の斉藤瑤子さんでした。この番組を見て、いろいろショックを受けることになりました。
小さな生地(ピース)をカットするための印付けに型紙を作ることをせず(生地に直接測って印付けをしていた)、キルティングするときは、しつけかけもせず(待ち針で留めるだけだった)、キルティングラインも書かず。。そんな感じで作っていました。今から思えば、「そんな感じで、よ~やってたなぁ」って感じです。
斉藤瑤子さんの手法を見て、私もちゃんとやりたい!という気持ちになりました。
もう一つ。斉藤瑤子さんの作品にもびっくりしました。シックで大人っぽい感じの、とっても素敵な作品たちでした。こんな素敵な雰囲気のもあるんだぁと、感動しました。私もこんな素敵な感じの作品を作りたい!ってなりました。
そういうわけで、斉藤瑤子さんが主宰するキルトパーティのオンラインショップで、道具や材料を買いました。お裁縫道具、針、はさみなどは、学校で使っていたものを使っていたのですが、ちゃんとしたもの、キルト用のを買いました。
さらに、斉藤瑤子さんのパッチワークの基本を教えていただけるDVD「斉藤謠子のパッチワーク日和」を見つけたので、これも購入しました。
このDVDを、VHSなら穴が開くんじゃないかと思うほどリピートで見ました。いろいろ勉強になりました。
このことをきっかけに、世の中にはたくさんのステキな作品を作られているパッチワークキルト作家さんがいること、パッチワークキルト展でたくさんのステキな作品に出会えるということ、などを知るようになりました。キルト展には実際に足を運び、たくさんの刺激をもらって、やる気をもらってきました。
こんな感じで、私はどんどんパッチワークキルトにはまっていくのでした。。。
私が言いたかったこと
今の私があるのは、元をただすと、学生時代にお友達がちょこっと言った「私、パッチワークに興味があるんだよね~。」の一言だったと思います。これがなかったら、今でも「パッチワークって布を縫い合わせるだけでしょ」って思っていたかもしれません。
また「ケイコとマナブチャンネル」で斉藤瑤子さんに出会ってなかったら、また、今のようにははまってなかったかもしれません。
いろんな偶然が重なって、今の私があるのだと思います。偶然にも、せっかくこうしてステキなお仕事をすることになったので、私も、私が感じさせてもらった感動を、いろんな人に感じていただけるような作家さんになりたいなと思います。
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